洛北の山桜@桜Blog~には投稿しません...
2004年 04月 22日
先日見つけて撮影したまま忘れていた山桜のショットです。
なぜ、この写真を思い出したかというと...
京都洛北のこのあたりは『小野』と言い、京都市内とはいえ、市街地からすでに峠を二つほど越えた地域で、銘木 北山杉の産地です。
その地名の由来は、小野妹子・小野小町・小野篁・小野道風などが出た小野氏の本拠地だったからなのです。
小野妹子は、時の皇帝煬帝に国書を届けた遣隋使として名を残しています。
小野小町は、言わずも知れた3美人の一人であり、深草少将との悲恋のエピソードは有名です。
小野篁は、昼は参議として平安朝廷に遣え、夜は地獄へ行って役人として閻魔大王に遣えたという伝説で有名です。
小野道風は、漢詩や筆を得意とし名書家3蹟の一人に数えられました。花札で、柳木に飛びつく雨蛙を見つめる貴人としてその姿を今に伝えられています。今も、この山道の間には先祖神を奉る『道風神社』が鎮座しています。
小野氏は、このように政治力よりもどちらかと言うと文芸・教養の分野で秀でた平城・平安朝の中流貴族です。
昨日、『地名改変の愚』をつづったとき、1300年前の小野氏の名を今に残す小野郷のことを思い出し、この写真をアップしました。
また、滋賀県の湖西地区にも同じく小野氏の旧領地であり道風神社を今に伝える小野郷があります。
ちなみに、この洛北の小野郷のすぐ近くには真弓郷と言う集落があります。
地図上で二つ並ぶと『小野』『真弓』...なんだか『はじめての×××』って感じです。
※撮影日:2004.4.11
京都在住maru's spiritsのマルでした。
あんまり日が経ってしまったので桜Blog~Cherry BLOGsom~には、投稿しないでおきます。
by maru_kyo
| 2004-04-22 23:28
| 京の桜(京都もの)